ジャズの語彙を織り交ぜながら奏でられる怒涛のアドリブソロ…!
現代ジャズシーンを中心に活躍しているエレキベース奏者で、ソリストとしても素晴らしい演奏を披露しているベーシストをご紹介します。
Hadrien FeraudやFederico Malamanなど、すでに大人気のベーシストもいますが、今回はそんなベーシストたちの中でも日本国内においてはまだ知名度が低いと思われるベーシストを中心に紹介していきます。
気に入った演奏を見つけたら、ぜひ深堀りしてみてください。
あなたの新しいヒーローが見つかるかもしれません。
Romain Labaye
彼のソロは3:28~。
ヴィンテージのフェンダージャズベースがトレードマークの彼は”Romain Labaye”。
コンテンポラリーなジャズの演奏においてもトラディショナルな4弦のジャズベースを好んで使用している様子からも分かるように、Jaco Pastoriusからの強い影響を彼自身語っています。
Dean BrownとのツアーやScott Hendersonのトリオでも活躍し、名ギタリストたちがこぞって指名する売れっ子職人ベーシスト、というイメージです。
映像は1999年生まれ、弱冠16歳にしてMarcus Millerとの共演を果たしたスーパーフュージョンギタリストTom Ibarraとの演奏です。
3:28~のベースソロではエフェクトを使ったファンキーなフレーズからクロマチックなアプローチ等ジャズの語彙も飛び交う熱い演奏を披露しています。
彼と同じくScott Hendersonのトリオに抜擢された、ドラマーであり盟友のArchibald Ligonnièreがベースソロの呼吸を感じ取りタイミングばっちりに盛り上げていく様子も素晴らしいです。このリズム隊のサポートがあればフロントマンは最高のパフォーマンスを発揮できるでしょう…売れっ子なわけです。
Dane Alderson
L.A.発、最強と名高いジャズフュージョンバンドYellowjacketsの現ベーシストとして活躍する”Dane Alderson”。
Yellowjacketsへの加入も勢いを後押しし、YouTube上に彼の素晴らしい演奏の映像が増えました。どれも本当に素晴らしいのでどの映像をピックアップするか悩みました。
映像はYellowjacketsの人気曲”Downtown”でのソロです。
テンポの速いスイングの曲ですが、すさまじい歌心で251/II V Iを駆け抜けていきます。
シンプルなモチーフから盛り上げていくソロの発展のさせ方、コードトーンへのアプローチの方法、得意な必殺技的なフレーズを差し込むタイミングなど、どこをとっても達人技だと言えると思います。
この曲”Downtown”ではほとんど必ずベースソロが組み込まれる構成になっているので、各ライブの映像で違ったバージョンのソロを聞くことができます。気になった方はぜひ深堀りしてみてください。
Evan Marien
ジャズの語彙と共に、ヘキサトニックスケールシステムという6音で構成されるスケールを駆使して演奏するスタイルが特徴的なEvan Marien。ギタリストAllan Holdworthのバンドの最後のベーシストを務めたことでも知られています。
また彼は、プロデューサーとしての活動も高く評価されています。自身が作曲・プログラミングを担当し、打ち込みの音楽とジャズ・フュージョンなどの有機的なアプローチを融合させたスタイルの作品をドラマーのDana Hawkinsとのプロジェクトで披露しています。
他にもCory WongやLouis Coleとの作品のリリースなど、近年勢いのあるミュージシャンたちと積極的にコラボレーションし、シーンの最先端を敏感に察知しながら自分のスタイルに織り込んで発信している印象があります。
日本人のファンやミュージシャンとの交流も多く、度々来日して公演を行っています。ぜひチェックしてみて下さい。
ジャズという共通のバックグラウンド
エレキベースの指板を駆け巡り演奏されるビバップのフレーズ…いつ聞いてもワクワクします！
活躍するシーンやスタイルは様々ですが、彼らの演奏にはフレージングなどに共通するジャズのエッセンスを聞き取ることができます。
この記事では引き続きオススメのベーシストの紹介を更新していきます。
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