Dane Aldersonの”Boogie On Reggae Woman”でのソロからフレーズを紹介します。
連続する7thコード、ブルースなどと同じ4度上に進行する動き、II-V-I/ツーファイブの動きなど、色々な演奏に応用できるフレーズがたくさん登場します。
コード一発曲のセッションでも活躍するフレーズも多いです。
Boogie On Reggae Woman – Dane Alderson’s Solo
この映像では曲のキーはDメジャーで演奏されています。
ブルース感のあるフレーズやルートの音を効果的に弾くことでコードの変化が分かりやすいどっしりとした雰囲気、終始音数多めで音符の詰まった勢いのある展開が好きです。
Boogie On Reggae Woman ソロ部分のコード進行
キーはDメジャーです。
Stevie Wonderの原曲はキーAbなのでセッション等で演奏するときは必要に応じてフレーズを転調して使ってください。
ソロはAセクションのコード進行を繰り返して行っています。
リック1 0:00~ 1コーラス目のソロフレーズ
最初の1コーラスの8小節です。
Boogie on Reggae WomanはI7ーIV7ーII7ーV7ーI7という進行で、ブルース的なアプローチやII-V-I的なフレーズを使って演奏することができます。
このコーラスでは各コードのコードトーンと13thの音を使ったインサイドな明るいフレーズ、クロマチックな動きで3度にアプローチするフレーズ、#9を使ったブルースフィールな歌いまわしが特徴的です。
G7からE7に進行する箇所(IV-II7)では、G7から7thコードを半音ずつ下げてE7にアプローチする和音のフレーズがかっこいいです。
リック2 0:14~ 2コーラス目のソロフレーズ
2コーラス目の8小節です。
2小節目2拍目のように同じ音(今回はDの音)を違う弦、ポジションで演奏するテクニックは現代のジャズベーシストがよく使っているように感じます。
G7の個所ではテンションの音も通過しながらスケールを駆け上がってルートに着地する浮遊感、緊張感のある息の長いフレーズを演奏しています。
A7の箇所で演奏されている、半音上の7thコード(Bb7)から目的のコードにアプローチする手法はシンプルで取り入れやすいですし、響きの移り変わりが分かりやすく聴衆が盛り上がる要素だと思います。
リック3 0:30~ 3コーラス目のソロフレーズ
3コーラス目の8小節です。
1小節目4拍目から助走をつけるような形で13度目掛けて弾き始め、クロマチックな動きで5度にアプローチしているフレーズは流れや勢いを感じさせ、フレーズの歌い上げ方としてとても参考になります。
6小節目のA7からアウト感のある息の長いフレーズをリズムに変化をつけながら歌い上げています。
テクニカルなフレーズですが、アウトしている感じを演出しているテンションの音がコードの機能と進行を示すタイミングで織り込まれていてとても美しいフレーズになっていると思います。
リック4 0:47~ 4コーラス目のソロフレーズ
4コーラス目の8小節です。
1,2小節目のフレーズはトニックのルートのD音から始まり1オクターブ上の5度の音まで駆け上がった後、クロマチックな動きで元のオクターブの3度にアプローチしています。
G7(IV7)の箇所では半音ずつ動くコードを想定しながら、それぞれのコードの9,5,1度を積み上げた和音のフレーズを演奏して次のE7(II7)の9thにつなげています。
A7(V7)でのM7の音を経過音として使っているのもかっこいいです。
最後のD7では16分音符が詰まっていながらも、プリングなどのテクニックを用いてアーティキュレーションに変化をつけています。実際に弾いてみるとより分かりやすいですが、体から離れたヘッド寄りの位置で行う”プリングなどのフレーズに表情をつけるテクニック”はとても難しいです。このような部分からも彼の楽器を操る練度の高さを感じます。
※更新途中の記事です。
たくさんのフレーズやテクニックが登場しているので、随時書き足しながらこの記事は更新していきます。
今回は前半の4コーラスを分析しました。
続きもお楽しみに!◎
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